赤潮・貧酸素情報(3)
平成22年7月29日
福岡県水産海洋技術センター 豊前海研究所
7月27、28日に漁港内と漁場で赤潮調査と貧酸素調査を行った結果、苅田本港と苅田南港で有害プランクトンのシャトネラによる赤潮が認められました。
<赤潮の状況>
○苅田本港と南港で、シャトネラが高密度(最高密度は苅田本港の表層海水1ml中に1,587細胞)に分布しています。
○シャトネラは、赤潮状態に達しない少ない細胞数(海水1ml中に数十細胞)でも、魚類などをへい死させるおそれがあります。
○このため、海水が着色していない状態でも、漁船の活間や港内に活かした漁獲物を衰弱・へい死させることもありますので、十分にご注意ください。
○なお、前回7月20日の調査で確認されたカレニア・ミキモトイによる赤潮は今回は認められませんでした。
<貧酸素の状況>
○貧酸素水塊の発生は認められませんでした。
○なお、酸素濃度は、およそ30%以下で魚介類に影響を及ぼし、10%以下でへい死する恐れがあります。
<被害の状況>
○今のところ、シャトネラによる着色は漁港内のみでしか認められておらず、大きな漁業被害も確認されていませんが、研究所では引き続き調査を実施しますので、今後の情報に十分ご注意下さい。
※漁業被害、海面着色などがみられましたら、豊前海研究所(0979- 82-2151、担当:尾田、大形)までご連絡下さい。
図 漁港内(★)おび漁場調査(@〜G)の調査点