赤潮・貧酸素情報(2)
平成24年6月26日
福岡県水産海洋技術センター豊前海研究所
6月25日に漁場調査を行った結果、有害プランクトンのシャットネラによる赤潮が認められました。
<赤潮の状況>
○苅田から椎田沖にかけて、シャットネラが高密度(最高で海水1ml中849細胞)で分布しています。
○シャトネラは、赤潮状態に達しない少ない細胞数(海水1ml中に数十細胞)でも、魚類などをへい死させるおそれがあります。
○このため、海水が着色していない状態でも、漁船の活間や港内に活かした漁獲物を衰弱・へい死させることもありますので、十分にご注意ください。
○なお、前回5月31日の調査で確認されたヘテロシグマ・アカシオによる赤潮は認められませんでした。
<貧酸素の状況>
○今回の調査では、貧酸素水塊の発生は認められませんでしたが、南部の底層では酸素飽和度が50%を下回る地点がありますので、カゴ、さし網等を投入する際には注意してください。
※酸素濃度は、およそ30%以下で魚介類に影響を及ぼし、10%以下でへい死する恐れがあります。
<今後の状況>
○シャットネラ赤潮や貧酸素は、潮汐や天候次第では、分布域が移動したり、拡大したりする恐れもありますので、今後の情報に十分ご注意下さい。
表1 6月25日、有害プランクトン・貧酸素調査結果
※漁業被害、海面着色などがみられましたら、豊前海研究所(0979- 82-2151、担当:尾田、大形)までご連絡下さい。
図 調査点図
(下線部はシャットネラが海水1ml中に10細胞以上確認された地点)