赤潮・貧酸素情報(8)
平成24年8月8日
福岡県水産海洋技術センター豊前海研究所
8月7日に漁場において調査した結果、南部海域で有害プランクトンのカレニア・ミキモトイ(以下「カレニア」)赤潮が認められました。
貧酸素水塊は認められませんでした。
<赤潮の状況>
○カレニア赤潮が椎田いかだ周辺で認められました(底層海水1ml中に6,267細胞)。
○カレニアは、海水1ml中に数千〜1万細胞で魚介類に被害を及ぼします。
○また、赤潮発生初期は中層(主に5m層前後)で増殖する性質を持っており、海面からの観察では海水の着色が判別しにくい場合があります。
○活け間に漁獲物を活かしたままカレニアが認められている海域を航行する際には、漁獲物の活力低下に十分注意し、場合によっては活け締め等の対策を施してください。
<貧酸素の状況>
○今回の調査では、貧酸素水塊は認められませんでした。
※酸素濃度(DO(%))は、およそ30%以下で魚介類に影響を及ぼし、10%以下でへい死する恐れがあります。
<今後の状況>
○カレニア赤潮の状況
・椎田いかだ周辺以外の漁場でも数百細胞認められ、大分県海域でも赤潮状態となっております。
・今後、凪が続き、小潮に向かうため拡大する恐れがあり、注意が必要です。
○貧酸素水塊の状況
・ここ数日の時化で解消したものと思われますが、小潮に向かうことから、酸素濃度は再び低下する恐れがあります。
○研究所では引き続き調査を実施しますので、今後の情報に十分ご注意下さい。
※漁業被害、海面の着色などがみられましたら、豊前海研究所(0979-82-2151、担当:尾田、大形)までご連絡下さい。
図 調査地点図
(※下線部は、カレニアが海水1ml中に100細胞以上認められた海域)